見て踊る
前回は、各チャンネルの「得意」に注目して特徴を書きました。
今回は、「不得意」に注目します。
ここで言う「不得意」とは、そのチャンネルが優位なのと引き換えに、他が疎かになり勝ちです。
その結果、現れる特徴を指しています。
「得意」と「不得意」を対比させると分かりやすいので、少し補足を加えつつ書いてみます。
1.視覚タイプ(見て覚える)
得意:
このタイプの生徒は、映像や画像、お手本を見て学ぼうとします。
なので、先生のお手本をしっかり「見よう」とします。
覚えにくい振りがあれば、何度も「見て」覚えようとします。
レッスン中イメージするのも、体の動きや他の生徒との位置関係といった「映像(視覚情報)」が主となります。
不得意:
音楽と振りを合わせることが疎かになりがち。
動きや形、回数を合わせることを優先するので、曲より早く終わったり、遅く終わったりしますが、余り気にしません。
アンシェヌマンをイメージするとき、映像が引っかかるところで実際の動きも止まりがちです。
また、動きはイメージできても、音楽はイメージできていない傾向にあります。
これらを考慮すると、このタイプの生徒への指導上のポイントが見えてきますね。
指導上のポイント:
得意なチャンネルである「視覚」を通して情報を伝えることを意識すると学びがスムーズになります。
つまり、お手本や写真、動画などを参考に映像的なイメージの構築を促します。
さらに、不得意なチャンネルの情報も伝えることで、視覚への偏りを和らげられます。
動きの定義や細かな違いを見せて終わりにするのではなく、言葉で説明したり(聴覚タイプ)、体を触って体感覚(運動タイプ)も与えておくとなお良いです。
いかがでしたか?
すでに、行っていることが多々含まれていたかも知れませんね。
この「1.視覚タイプ(見て覚える)」は、一般に3つのタイプの中でもっとも多いと言われています。
でも、他のタイプの生徒もいるということを忘れてはいけません。
それらについては次回。
↓
https://balletup.com/?portfolio=dance-auditory
最後までお読み頂きありがとうございました。
バレエ上達ナビゲーター 長岐
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