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写真は踊らない

写真は踊らない

前回、2つの基準の違いについて書きました。

・踊っているときの基準(A)
・仰向けに寝ているときの基準(B)

この違いについて、こんな例えが分かりやすいかも、と思ったのでご紹介します。

レッスン中、自分の踊っている様子を撮影して、後で見ると役に立ちますよね。(> <)

どこが出来てないか、とか、
自分の体のクセ、とか、
よく見えたります。(^ ^;

で、この時、撮影したいのは、

写真でしょうか?
動画でしょうか?

おそらく、動画ではないでしょうか?

動きそのものが見えるから。

では、もし解剖実習に立ち会って、

股関節がどうなっていた、とか。
この筋肉がここから始まっていた、とか。

記録を残すとしたら、使いたいのは

写真でしょうか?
動画でしょうか?

おそらく、写真ではないでしょうか?

写真をノートに貼って、発見や気づきをメモ書きする、みたいな。

だから、解剖学には、根本的に動きの情報は含まれていない

時間とか速度の概念がないのです。

定規で測る長さ(形)のみです。

一方、踊りは、時々刻々動いています。

バレエでは、マネキンチャレンジのように、止まっていることはほとんどありません。

路上で静止を見せるパフォーマンスがあります。

広い意味で踊りと言えなくもないですが、バレエの踊りとは言い難いですね。

だから、バレエ的な意味で、いつも動いている踊りを写真だけで表現するには無理があるのです。

舞台写真はこれを上手に利用したもの。
ここでは趣旨が異なってくるので言及しません。

写真だと「動きの情報」が大幅に削らてしまう。

これを、「解剖学は端折りすぎ」と表現したわけです。

バレエの解剖学セミナーに行くということは、この「端折られた情報」を学びに行くということになります。

端折られているから、

「分かりやすい。」

覚えなくて済む。
考えなくて済む。

でも、現実とはかけ離れています。

つまり、そこに答えはありません。

答えを求めに行ったら、敗北です。

不完全情報しか得られないのです。

それを分かった上で、どう使うか?

それがとても大事。

そう、

どう使うか?

ここが肝になってきます。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

長岐裕之

 

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