バレエにおける上半身の形と使い方17のチェックポイント【引き上げの謎解き】
先日開催したバスターズサロンで参加者からお寄せいただいた質問からピックアップして大人バレエ教師 石島みどりが回答させていただきました。
石島が注目したのはこちらの4つ。
- 自分では引き上げしてるつもりでいたら、肩に力が入ってしまうようで、いつも先生に注意されます。力を抜く、もしくは力が入らないようにするには、どのようにしたら良いでしょうか?
- 背中を緊張させすぎて、緩めることができなくなりました。そのため、背中を痛め、整体に通っています。
- お腹を上げて!お腹落ちている!お腹が抜けている!お腹が伸びている!などとよく言われます。
- 背中が落ちます。
石島は
「すべて上体の立て方に問題がある」
と見て、
ワガノワ教授法第一学年指導内容を例にバレエ教授法的な正解を提示しました。
上体の立て方だけでチェックポイントが17も挙げられています。
こんなにたくさんあったらとても覚えきれない、実践は無理、と思われるかも知れませんね。
実は、
それは正しくもあり間違ってもいます。
よくバレエでは「意識する」という表現を使いますね。
・肩甲骨を意識する
・お腹の奥の筋肉を意識する
・ターンアウトを意識する
みたいな。
この「意識する」というのは大脳で行っています。
一方で、
日常の動作のほとんどは「意識せず」行われていますね。
顔を洗うのに特定の筋肉を意識するとかないですよね?
・髪の毛を洗う
・掃除機をかける
・駅まで歩く
・自転車に乗る
どれもその動作自体については意識せず、無意識的に行っていると思います。
こういう動作は大脳ではなくて小脳が行っていると考えられています。
自転車に乗るには一体いくつのチェックを脳(体)がしているのか分かりませんが、
意識せず(無意識的に)しかも同時に複数のチェックをしている
ことは間違いないと思います。
つまり、
上体の立て方にチェックポイントが17あったとしても、
「小脳にお任せ」
できれば十分こなせるということになります。
ところが、
「だから、早く小脳で踊りましょう!」
とは言えないんですね。
不完全なチェックポイントが小脳に送り込まれてしまうと、「クセ」となって定着してしまいます。
これは取り除くのが大変ですよね。
そんなときは森脇トレーナーの出番です(^^)
それは別な機会にご案内するとして、
だから、
小脳に送り込まれる前に、
正しいチェックポイントを存分に大脳に通しておく必要があるわけです。
そのためのバレエ教授法です。
一方、
・見よう見まねとか
・教授法抜きでの踊りこみとか
日本では一般的かも知れないアプローチは、
不完全なチェックポイントをさっさと小脳に送り込んでしまうのと同じです。
これをすると後が大変です。
「クセ取り」
しないといけなくなりますからね。
無駄なくスムーズに実力の最高到達点を高めるには、
最初に正しいチェックポイントを大脳に入れ、
それを反復して小脳に送り込む
と言う段階を踏むことが必要です。🧐
そのためのバレエ教授法とも言えます。
前置きが長くなりました。
17のチェックポイントについては、石島のブログの記事をご覧ください。
最近のコメント