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イカ型の足の問題を聞いてみたところ…

ダンス教師2,000名が集まる会議でオーストラリアから来ていた2人目のバレエダンサーの体の専門家に質問してみました。

「第二中足骨が最長であることでピルエットがしにくくなると思うんですけど、あなたはどう対応していますか?」

返ってきた答えは、

「問題かもしれないけど、大して重要ではないよね。」

といった感じ。
なるほど、オーストラリアでも問題視されてないな。

そうか、これはどうやら文字通り問題視されていない様だ。

と言うことは、この問題にしつこく取り組めば、色々試したけどピルエット二回転がマスターできないでいる人を助けられるな。

と、意を新たにしたわけです。


ちなみに、この写真がその時回りにいたこの会議で講師を努めていた専門家集団。

各人のブースを見ると只者ではないことがひと目で分かる方々です。

話を戻して、
そこでネットで調べても中々ドンピシャの情報は見つかりませんでした。

比較的近いのは、トウパッドで趾(あしゆび)の長さを揃える様に工夫されていると言うもの。

確かに、フルポアントに立った時、第ニ趾が最長だと趾が痛かったり、カマ足になったりして、踊りにくくなる。

そこで、短くなっている第三趾、第四趾、第五趾の先端に詰め物をして体重がかけられる様にして、安定させると言うもの。

これはフルポアントでのカマ足傾向を改善するには有効かもしれない。

これはこれで製品として成立するけど、当方が注目している問題とは違う。

そもそもの問題が違っています。

ルルヴェの時の中足骨の先端の当たりが問題なのです。

そう考えると、この最長な第二中足骨について、ダンサーの踊りにくさについてしっかり注目している文献は、当方の知る限りこの本だけ。

著者のお医者さん(Joseph S. Huwyler 氏)、凄い。

元々踊りの経験があってこの問題に気付いていた可能性もあるけど、足の形から推測してこれは踊りにくくなるな、と突き止めたのだとしたら、何てダンサー思い。しかも論理的。

一度会ってお話がしたい。

ちなみに、
第二中足骨が最長だと痛みや疲労骨折で苦労するというような記述はあります。

たとえば、

イギリスの本だとこれ
アメリカの本だとこれ

このアメリカの本はABTが出しているダンサーのからだの本で、とてもコンパクトに、網羅的に記述されていて、かなりオススメです。
 


■ここを見比べてみてください。

前回ご紹介したアナハイムバレエ団のピルエットの練習方法を解説した動画、ご覧いただけましたでしょうか?

この動画は2011年にYouTubeにアップされて、その当時当方のFacebookページにシェアした投稿に未だに新しく「いいね!」が付くというもっとも長く注目され続けている動画です。

この動画で、ピルエットで回っている時の軸足。

体重を支えている床との接地面が、女性(トウシューズ)と男性(バレエシューズ)では異なります。

普段、バレエシューズだと二回転が中々出来ないけど、トウシューズだと出来る、という方もいるはず。

そういう方は、バレエシューズで床と接する部分、すなわち中足骨の先端の形状が原因している可能性が高いです。

そんなことを思いつつ、何回回っているかではなく、軸足の接地面がどこか?

じっくり観察してみてください。

この違い、重要なので、再度掲載させていただきます。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

バレエコンシェルジュ 長岐

 


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